冬場に多い心筋梗塞・脳卒中 — 寒暖差に注意しましょう

冬場は気温が下がり、室内と屋外の温度差が大きくなります。この「寒暖差」が血管に大きなストレスを与え、心筋梗塞や脳卒中のリスクを高めることをご存知でしょうか。特に高血圧や動脈硬化のある方は注意が必要です。

なぜ冬場にリスクが高まるのか

寒い環境にさらされると、体は体温を維持しようとして血管を収縮させます。血管が縮むと血圧が急上昇し、動脈硬化で脆くなった血管に大きな負担がかかります。この急激な血圧変動が、血管の破裂(脳出血)や血栓の形成(心筋梗塞・脳梗塞)の引き金となることがあります。

ヒートショックとは

「ヒートショック」とは、急激な温度変化によって血圧が乱高下し、心臓や血管に大きな負担がかかる現象です。特に以下のような場面で起こりやすくなります。

  • 暖かいリビングから寒い脱衣所に移動したとき
  • 寒い脱衣所から熱いお風呂に入ったとき
  • 早朝に暖かい布団から出て冷えた部屋を歩いたとき
  • 暖房の効いた室内から寒い屋外に出たとき

こんな前兆症状に注意

  • 心筋梗塞の前兆:胸の圧迫感・締めつけ感、左肩〜腕の痛み、冷や汗、吐き気
  • 脳卒中の前兆:顔の片側が下がる、片腕に力が入らない、ろれつが回らない、激しい頭痛

これらの症状が現れたらすぐに119番通報してください。

冬を安全に過ごすための予防策

入浴時の注意

  • 脱衣所やトイレに暖房器具を設置し、温度差を小さくする
  • お湯の温度は38〜40℃のぬるめに設定する
  • 長湯を避ける(10分以内が目安)
  • 入浴前後にコップ1杯の水を飲む

日常生活の工夫

  • 朝起きたらすぐに行動せず、布団の中で手足を動かしてから起き上がる
  • 外出時はマフラー・手袋で首元と手先を温める
  • 室内の温度を一定に保つ(各部屋の温度差を5℃以内に)
  • 定期的な血圧測定を習慣にする

当院での対応

当院では血圧管理を中心とした循環器内科診療を行っています。動脈硬化の進行度を調べるABI検査や、心電図検査、頸動脈エコーなどに対応しております。気になる症状がある方はお気軽にご相談ください。